光る知覚 Touching the Light

光なくして、人はものをみることができません。それゆえ、人は照明という形で光を創り出し、闇を照らすことで文明を発展させてきました。視覚を生み出す照明は私たちの生活になくてはならないものであり、美術においても展示の構成要素や作品の素材のひとつとしてきわめて重要な存在です。網膜が光の刺激を受けると、それが脳に伝わり視覚となります。視覚とは網膜が光に触れることによって生じる触感であるとも言えるでしょう。この触感としての光は、人の感性に直接的な影響を与え、個々人の心の内に豊かな広がりを持って立ち現れているはずです。本展では4名のアーティストの作品によって、人々と照明との関わりを見直し、美術における照明のありかたについて検証します。その光は、どのような質感を持って私たちの心に触れるのでしょうか。